長崎市ド・ロ神父記念館
[国指定重要文化財]

 深い人類愛の精神とすばらしいフロンティア精神をもって、外海地方の産業・社会福祉・土木・建築・医療・教育文化などに奉仕したフランス人宣教師マルコ・マリ・ド・ロ神父の遺品を一堂に集めて、偉業、遺徳を永久に顕彰することを目的として昭和43年11月に設置した。記念館の建物はド・ロ神父の設計施工により鰯網工場として明治18年に建設されたもので、昭和42年2月に県指定文化財となった。建物の老朽化により平成11年度から3年間をかけて文化財保存修理を実施し、創建時に近い形に修復し、同時に展示改修を行い平成14年5月13日に新たに開館した。
 記念館の建物は、ド・ロ神父が創設した旧出津救助院の施設の一つとして、平成15年12月25日に国の重要文化財に指定された。


〈展示物〉

 ○ 宗教関係
  絵画…木版画(筆彩色))「煉獄の霊魂の救い」(県指定文化財)、
       石版画「キリシタン暦」(市指定文化財)
  彫刻…プラケット「無原罪の聖母」(県指定文化財)
   祭礼具…祭服、ミサ用オルガン
   印刷物…要理、ミサ典書、版画類

○ 医療関係
  薬箱、手術用器材、人体模型(助産婦養成用)

○ 土木関係
  指導用図面、大工・左官用具、設計工学書

○ 色関係
 染料、指導書

○ 産業関係
  ソーメン・マカロニ製造用具、メリヤス編機、ソーメン行商用鑑札、
   ミシン、湿度計

○ 日常用品
  日計簿、食器類、カレンダー、ランプ、かばん




http://www1.city.nagasaki.nagasaki.jp/bunkazai/sisetsu/doro.html




出津教会




明治15年(1882)ド・ロ神父により聖堂が建設され、明治24年(1891)祭壇部を増築し、更に明治42年(1909)に玄関郡を増築した。
 昭和47年(1972)2月24日長崎県により、文化財として指定された。
 平成9年11月7日、2年の歳月をかけた改築工事は完了し建堂式を迎えた。建て替えるより費用も歳月もかかったそうだ。
文化財としての雰囲気をただよわせている。
 外海地方は、徳川幕府の禁教令が出された昔からキリシタンが多く、地域内に未だに隠れキリシタンが多数存在する。


《住所》
〒851−2322
長崎市西出津町2633
0959−25−0012
《アクセス》
長崎バス 長崎駅より28km約1時間20分
長崎市内よりで約車45分