ついうっかりの書き間違い

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正しい 間違い 意味(解説)
彩を放つ 彩を放つ 「異彩」とは、きわ立った色のことで、転じて、他とは違って目立つ様子、きわ立って優れている様子を表す。「偉彩」という言葉はないが、「偉才」ならばある。
張り 張り 「一点張り」が正しい表記。ただ一つのことだけで押し通すことをいう。博打で、一つの所ばかり金を張る(=金をかける)ことからできた言葉で、思ったことを押し通すこと。
有頂になって 有頂になって 「うちょうてん」とは仏教用語で、形のある世界(欲界・色界・無色界)の最も上に位置する世界(=天)のこと。「有頂天になる」とは、有頂天にのぼりつめたように、得意・喜びの絶頂にいて、我を忘れること。
椀飯振る舞い
おうばん
     
大番振る舞い
おおばん     
「椀飯」は、椀に盛った飯の意味から、盛大に酒食をふるまうこと。「おうばんぶるまい」は江戸時代、正月に親類を集めて盛んにもてなしたをすることを表す。
頭付き 頭付き 「おかしら」とは魚の尾と頭。「おかしら付き」は、尾も頭も切り離さないままの大きな焼き魚のこと。めでたい時の料理で、「めでたい」の語感から「たい(鯛)」を用いることが多く、小さな魚には言わない。
外交辞 外交辞 外交・社交上使う儀礼的な応対の言葉。転じて、社交上使う口先だけの言葉・お世辞の意味。「じれい」とは改まって応対するときの言葉・挨拶のことで「辞令」と書く。
回顧 懐古 過去を振り返り経験や足跡をたどり、記すという意味で「回顧録」と書く。「回顧」は、自分が経験した過去の出来事を思い返すことで、類語に「回想」がある。「懐古」は、昔のことを思い起こして懐かしむことで、類語には追憶・追懐・懐旧などがあげられる。
書き入れ 掻き入れ つぎつぎに帳簿に記入する時期の意味で、売れ行き・収穫・利益などが一番多い時期、儲かる時期のことで、「書き入れ時」と書く。
空の話 空の話 想像をめぐらすことによって、実際にありもしないことや物を作り出すことを「架空」という。
にかかる にかかる 「かさにかかる」には、@勢いに乗じて攻め立てる。A優位な立場・権力などを利用して、相手を頭から押さえつけるような態度を取る。の二つの意味がある。物の大きさ・分量を表す「嵩」を書く。「嵩」は相手を圧倒する勢い・威容の意味を表す。
に着る に着る 比喩的に権力など、その人を守りかばう物を表す。「笠に着る」で@権力・地位などを頼りにしていばる。A自分の施した恩恵などをいいことにして勝手な振る舞いをする。の意味。
を入れる を入れる もとは、気絶した人に当て身を食らわせるなどして、息を吹き返させることで、それから、たるんでいる者や元気がない者に何がしかの刺激を与えて、気力を起こさせるという意味になった。つまり、活き活きさせる、活発になるようにするという意味である。
する する 形勢・順位などが、それまでとは反対の状態になること、またはすることで、車などがそれまでとは反対の向きに回転する「逆転」の意味から発生したもの。
歓心を買う 関心を買う 人に気に入られるように、機嫌を取ったり、また、相手の言いなりになったりすること。「歓心」は、うれしいと思う気持ちのこと。「関心」とは物事に興味を覚えたり、気にかけたりすること。「歓心」は買うもの、「関心」は集めるものと覚えよう。
いた風 いた風 何も分からないのに、いかにも物の分かったような生意気な態度をとること。「知ったかぶり(知りもしないのに、さも知っているかのようにふるまうこと)」と似た言葉。
鬼気迫る 危機迫る 「鬼」は亡霊の意味で、「鬼気」とは、ぞっとするほど気味が悪く、恐ろしい気配・様子のこと。「鬼気迫る」は、恐ろしくぞっとするような迫力があるという意味。「危機」とは悪いことが起こりそうな、また悪い状態になりそうな状態、ピンチのこと。
肝にずる 肝にずる 「肝」は心、「銘ずる」はしっかり刻み込む意味で、「肝に銘ずる」とは、人の忠告や教えなどを忘れないようにしっかりと心に刻み込むこと。「命ずる」は言いつける、命令するの意味であるから、自分の心に命ずるの意味になってしまう。
熱剤を飲む 熱剤を飲む 病気による高熱を取り除き、正常な体温するという意味で「解熱」。高い熱を下げることを「げねつ」というから、「下熱」と思っている人が多いと思うが、「下熱」は誤り。
減価償却 原価消却 経済用語で、使用したり古くなっていったりして生じる固定資産の減少分を、決算期ごとに償却費として積み立てること。「減価」は低下から値引きした値段。「償却」は借金などを返すこと。「原価」とは商品や製品の生産費や仕入れの価格のこと。「消却」はなくすこと、また借りを返すこと。「原価」は「原価計算」のように使う。
厚顔無 厚顔無 恥を知らない、ずうずうしい様子、あつかましく、恥を知らない様子をいう言葉であるから、「無知」ではなく「無恥」と書く。「無恥」とは恥を恥とも思わないこと。恥を知らないこと。恥知らず。「無知」とは何も知らないこと。知識や知恵がないこと。
洗剤 洗剤 化学的に合成して作った洗剤のこと。「合成」とは、二つ以上のものを合わせて一つのものを作ることで、化学用語としては複数の元素から人工的に化学物を作ること。また、簡単な化合物から複雑な化合物を作ること。
御破 御破 そろばんで入れた数を払ってゼロにすること。そこから、物事を起こる前の状態に戻すことをいう。「破産」は財産すべてをなくすことであるから、「御破産」は誤り。
別訪問 別訪問 家を一軒一軒たずねて回ることの意味。「個別」は一つ一つ別にすること、「戸別」は家ごと別々にすること。
大漏らさず 大漏らさず 「細大」は、細かなことと大きなことから、一部始終。「最大」は一番大きいこと。「さいだい漏らさず」とは細かいところまで一部始終ということ。
三半 三半 脊椎動物の内耳にあって、体の平衡を保つ働きをする。「規」とはコンパスのことで、「半規」は半円形である。三半規管は、三つの半円形の管で、「三・半規管」の意味。中にリンパ液が入っており、姿勢の変化に合わせて流動し、平衡を保つ。
志操堅固 思想堅固 「志操」とは、自分の考え・主義・信条などを固く守り続ける気持ちのことで、「志操堅固」は、その気持ちが固くしっかりしていること。
を削る
しのぎ
    
凌ぎを削る 激しく争い合うこと。「鎬」は、刀の刃と峰の間の小高くもり上がっている部分で、ここを削るほど激しく刀で切り合うことからできた言葉。「凌ぎ」は、「急場凌ぎ」のように、苦しさ・つらさを我慢して切り抜けること。
男子の二十歳のことを指していう言葉で、後に若い男性をいうようになった。ゆえに「ジャッ」は「若」という字だと思ってしまい、「若冠」と書いてしまいがち。
すらすらと進まないこと。「渋」も「滞」も、なめらかに進まず、とどこおることを表す。
知を集める 知を集める 「周知」とは、多くの人々に知れ渡っていること。「衆知」とは、@多くの人々が知っていること。A多くの人々が持っている知恵。「衆智」とも書く。「シュウチを集めて解決をはかる」という場合は、大勢の人の知恵というAの意味なので「衆智」と書く。
玉の短編小説 玉の長編小説 小さくても優れているもの、美しいもののたとえに使われる。芸術、特に詩や文章を褒め称えるのに使われるが、小品・短編や詩・短歌・俳句などに限る。「珠」は海で取れる真珠、「玉」は山で取れる宝石。「殊」はことなる意。
をこらす をこらす 趣を出すためにあれこれ工夫すること。「趣向」とは「おもむき」「おもむきやおもしろみを出すための工夫」のこと。
を確かめる を確かめる 本当かうそか、また、真実かそうでないかを確かめること。「真疑」という言葉はないので注意。
が尽きる が尽きる 何かをしようとする気力がなくなってしまうこと。「精根」は、物事をしようとする心身の力・気力。精力と根気という意味。「精魂」は、物事に打ち込む魂・精神の意味。
を曲げる を曲げる 「節」とは、竹の節目のことで、そこからはみ出さないようにおさえる、勝手な行いをおさえる、自分が信じて変えない考えなどの意味が生まれた。
伝家の宝刀を抜く 天下の宝刀を抜く 「伝家の宝刀」とは、その家に代々伝わり、宝とされている刀のこと。また、いざというときに使う、とっておきの手段。「伝家」は「家伝」と同じで、その家に代々伝わっていること。「伝家の宝刀を抜く」は、いざというときとっておきの手段を用いるという意味。
椅子
トウ   
椅子 うす紫色の花をふさ状に咲かせる藤とは違うと分かっているはずだが、家具屋さんでさえ、藤椅子、藤のチェストなどと書き間違えている。「籐(トウ)」は竹かんむり、「藤」は草かんむり。
乗する 乗する 「搭乗」とは、飛行機や船に乗り込むこと。「搭」は「のる」「のせる」という意味で、荷物を積み込むことを「搭載」といい、「搭」を書く。
汰される 汰される 「淘汰」とは、良いものを選び悪いものを除くこと。「淘」も「汰」も「さんずい」がついているが、どちらも水で洗い、ゆすってより分けるという意味。「陶」には、焼き物(陶器)、うっとりする(陶酔)、教え導く(薫陶)などの意味があるが、より分けるという意味はない。
害を除く 害を除く 「弊」は、「ボロボロに破れる」「つかれる」「害がある」という意味で、「弊害」のほかに「弊衣」「疲弊」「旧弊」などの言葉がある。「幣」という字は、神にささげる絹のことで、高価なもの、お金(紙幣・貨幣)を表す。「弊害」とは「害となる悪いこと」。
(ま)の当たり の当たり 「まのあたり」とは、目の前、眼前。また、直接、じかにという意味もあり、「目の当たり」と書く。「ま」は目(眼)で、「眼の当たり」と書くこともある。「間近」は、「入試が間近に迫った」「結婚式を間近に控え…」のように使う。
まだ未年です まだ未年です 「成年」というのは心身ともに一人前に成長したと認められる年齢のこと。「青年」はいうまでもなく若者のこと。とくに何歳から何歳までという決まりはないが、思春期の十四、五歳から、二十四、五歳ごろまでをいう。
になる になる 「躍起」とは、中国の昔の意味で「おどりあがること」。日本の意味では「あせってむきになること」「あせって必死になること」。
然と構える 然と構える 「ゆう然」とは、ゆったりと落ち着いたさまをいうので、「悠然」と書く。「悠」は「はるか」「とおい」という意味で「悠久」などの言葉があるが、「ゆとりがある」という意味もある。


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